過去ログ - 上条「精神感応性物質変換能力?」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/22(火) 02:01:55.95 ID:/pndMPNTo
 おっにく♪ おっにく ♪ おっにく〜 ♪ と、期待と食欲に満ちた歌声が遠ざかっていく。
「そんで、あと三日、いや二日か。それと昨日の、記憶がどうとかいうのは関係あるのか?」
「っ! どうしてそれが……」
「少しは聞こえてたからな」
 上条は、神裂から知らされた一〇万三〇〇〇冊とその弊害についての事情と、少なすぎる制
限時間についてのあらましを、男に話す。
「完ぜん記おくのう力? 何だそりゃ」
「だから、インデックスの脳の八五%は一〇万三〇〇〇冊の“禁書”で占められてて、残りの
十五%を一年ごとに消さないと――」
「どうなる?」
「脳がパンクして死んでしまう、って」
「そうか……」

 男の脳裏には、インデックスと同じ年頃の少女の面影が浮かんでいる。もしもあいつが――

「……そんなつまらねえ理由で、あのガキが死んでいいのか?」
「いい訳、ない……ある筈がねえ」
「ならどうする。ここで怪我人の振りをして、あと二日を無駄にするか――」
「――足掻いてやる。俺がやってやる。俺はまだ諦めちゃいねえ。アイツらが何を言おうが諦
めねえ! インデックスは絶対に救う、絶対にだ!」
 起き上がりかけ、忘れていた痛みに折れた膝を、勃てる。
「やろうぜ。できるかできないかは問題じゃねえ」
「ああ、そうだよな。そうだとも」
 拳を打ち合わせ、誓う男、二人。それが壊れていたことを思い出し、悶絶する男、一人。

「――っと、そうだ! 一つ訊きたかったんだけど?」
「ん?」
「……アンタ一体、誰なんだ?」
 当たり前の疑問が、遅ればせにやって来た。
「俺はカズマ、シェルブリットのカズマだ。苗字はねえ」
「シェルブリット?」
「ああ、俺のアルターだ」
「アルターって言うと、あの『ロストグラウンド』の?」
「そうだ」
「へええ、初めて見たよ、アルター能力者って。あそこはもう五年も鎖国状態で、情報なんて
全く入ってこないもんなあ」
「本土の奴らに好き勝手されるのは真っ平だからな」
「あー、それで監視衛星が打ち上げられる度に、ぶっ壊されてるっていう」
「まあな」
「でもさ、ロストグラウンドからミサイルが発射されたって話は、聞いたことないんだけど。
てか、そもそも衛星攻撃兵器なんてアルターで作れるもんなの?」
「ん? そんなもん簡単だ。そこまで行ってボコりゃいい」
「な、なんだってー」
「何かおかしいか?」
「いくら何でもそれは……」
「何だよ、信用できねえってか」


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