過去ログ - キョン「やれやれ――――それじゃあ、零崎を始めるとしますか」【リライト】
1- 20
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/22(火) 23:53:56.33 ID:ni8jmXLlo


古泉の顔なんざ見ることに生産的意義なんてない、むしろ朝比奈さんを見ていたい。

俺はその生物的に必然な欲求に素直に従い、俺は背後にいた朝比奈さんに目を向けた。


俺が見てることに気付かない朝比奈さんは、にこやかに鼻歌を歌いながら掃除をしている。

あぁ、やわらげなあの微笑は、朝比奈さんの優しさと可愛いらしさで出来てるんだろうな。

小動物のようにちょこちょこと動いている様子を眺めているだけで、心が洗われるようだ。

そんななんてことの無い事を考えているうちに、体力のほうも回復してきた。



「あれ? キョンくんは涼宮さんと一緒じゃなかったの?」


ふと思い出したように、朝比奈さんが尋ねた。


「言われれば…… 確か体育が終わっても教室では見かけなかったですね」

「さっき涼宮さんからメールがあっての。緊急ミーティングがあるからすぐに集合って」


もちろんだが、俺にはそんなメールは来ていない。


「何でも、面白いものがあるから、とか言ってましたよ?」


面白いもの? 少なくとも5限目の時にはそんな様子が微塵も無い気がしたが。

古泉に目を向けてみても、探偵ごとく指を顎にあてて思案している様子だった。

なんか、こいつがこういうジェスチャーをしていると、本当に絵になるからムカつく。

というか、古泉にはハルヒからメールが来たんだな……。


「長門さんは、涼宮さんから何か聞いていませんか?」


言い忘れていたが、この部室には、やかんの近くに朝比奈さんが、俺の正面に古泉が、

そして、部屋のすぐ窓際には長門が鎮座ましている。

あんなに日が照っているのに、日差しが熱くないのだろうか?

部屋に入ってから本のページを捲る位しか動作をしていなかったし、正直忘れていた。


「………聞いていない」


聞いてないそうだ。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
250Res/190.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice