過去ログ - キョン「やれやれ――――それじゃあ、零崎を始めるとしますか」【リライト】
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45: ◆cBdDqHBBvg[saga]
2011/03/04(金) 10:08:15.51 ID:h4K3qDAb0

「日本には明治以降、明確に殺人鬼と言うカテゴリーは存在しませんでした」


津山事件を含めずにね、と古泉は最後に付け加える。

確か「八つ墓村」のモデルになった事件で、明治時代かなんかの農村で村人の四分の一を
殺して回ったって話だろ。

そいつも十分殺人鬼の資格があるじゃないか。


「あれは壮絶な自殺の一環ですよ。それに殺人鬼は良心の呵責なんて持ちません」


なんか納得いかないが、それでも古泉は話し続ける。


「江戸以前には文書にごく稀に記述されていますが、多くが『妖怪』や『鬼』として、
 書かれたり、もしくはそれらに習合されて、事実確認は取れません」

「ですから、その犯人が『日本表史初の殺人鬼』ということになります」


ふむ、まぁ分かった。

ようは日本で初めての殺人鬼だから珍しいってことなんだろ。


「残念ながら、それだけではないのですよ」


ふぅ、と肩を揺らして息をつく古泉。

いちいち勿体つけながら喋るから俺はこいつの話を聞きたくないんだ。

俺の気持ちを珍しく汲んだのか、古泉は話を進めた。


「この『京都連続通り魔殺人事件』の最も特徴的な点は、その類まれな残忍さでしょう」


そう言いながら、古泉は紙袋から一冊の雑誌を取り出しページを開き、俺に渡してきた。

どうやらさっき古泉が隠れて読んでいたもののようだ。

てか、勝手に紙袋を開けたらハルヒが何か言ってくるだろう。

そう思っていたがすでに封印令は解かれていたらしく、当のハルヒは古泉に何も言う所か
身を乗り出して、俺の手から雑誌を引ったくり見ている。

仕方なくハルヒの後ろから覗き込んでやると、そこには仰々しいテロップとモザイクが
処理された写真がデカデカと載っていた。



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