過去ログ - 上条「美琴、愛してる」【鬱あり】
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197:鬱書 ◆lR7XigGLms[sage]
2011/03/31(木) 18:09:02.87 ID:qY+jrMvSO
当麻の声が、肉欲に溺れた淫らで怠惰な惰性を、
霧を払う風の様に晴らしていく様だった。
『いや、用って用は無いんだけどさ、どうしてるかと思って』
「大丈夫、元気よ。学校は休んでるけどね。……当麻は?」
何気無い会話。
あれ以前の関係を想って、意識して明るい声を出す。
『ああ、うん、肋が折れててさ、背骨にも近いから、来週までは退院出来ないかな』
「そう……なんだ…………あの時、私がもっと」
『違う。それは違う。あれはどうしようも無かったんだ。俺が撃たれたことも……』
ちり、と心が痛み、沈みそうになる美琴を、当麻の声が引き上げ、
『その後のことも』
その一言が美琴のどこかに刺さった。
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