過去ログ - 上条「俺達は!」上条・一方「「負けない!!」」
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968:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)[saga]
2012/10/06(土) 09:57:58.57 ID:SrTCrj+y0
「――大天使そのものを呼ぶ魔術などをね」

男は、そこで初めて表情を変えた。

何物も包むような笑顔から、一抹の虚しさを感じさせるような、無表情に。

が、それもまた僅かな間の事。

すぐにまた、彼は顔を元に戻していた。

「まぁ、そんな事は出来るはずもなく、私の代までそれは放っておかれていましたよ」

当然だ、と土御門は思った。

魔術世界において、大天使の片鱗――つまり、『天使の力』を扱うのは、そう珍しくはない。

だが、実際にそれそのものを呼び出すなど、少なくとも一介の魔術師に出来るはずもない。

相手はあくまで、神のモノなのだから。

「ところが最近になって、彼を知りました」

魔術師が、上条達に担がれた上条刀夜を一瞥した。

実に羨むような目で。

「刀夜さんは実に素晴らしい才能をお持ちらしい。
彼は一つは一つはくだらないおみやげレベルのオカルトグッズを積みに積み、とうとう自宅に神殿を作っていた」

神殿――それは儀式魔術を行う上で、最も大事な要素となる。

風水術、と呼ばれるその手の魔術を得意とする土御門にも、
先程の映像の端々で刀夜がそれに近いモノを作りかけていたのは分かっていた。

そして、土御門よりもその事を一足先に知ったのが、

「……なるほど、それが」

「そう。今回の魔術です」

ニコリ、と魔術師は笑う。

この答え合わせを、心底楽しんでいるらしい。





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