794:『究極生物編』：第12話 ◆K/7LL5shls[saga]
2011/03/06(日) 23:11:40.08 ID:buTfUjIn0
垣根「―――っふぅぅぅぅぅ〜〜〜」
垣根「焦ったぜ畜生…流石に俺一人では歯が立たなかったぜ」
滝壺を依然、胸に抱えたまま完全に落下しきる前に、
『未元物質』を月着陸船のブレーキロケットの様に噴射しつつ、
六枚羽をランディングギアの様にして、綺麗に着地に成功した。
垣根「ほれ…ちゃんと『約束』は守ってトドメは刺さないで…」
垣根は、腕の中の滝壺に、そう得意顔で告げようとして…
滝壺「――――」
―――ふらぁ……
垣根「！―――おい、どうしたよッ！」
垣根「何だ！？なれない空中戦で飛行機酔いでも…」
滝壺が、真っ青な顔色で打っ倒れそうになった所を、垣根の倒れる前に抱きとめる。
嫌な汗が彼女の頬や額を伝い、その呼吸は恐ろしく荒く…まるで重病人か何かの様だ。
そんな彼女の手から…
―――カラン
と、何かがこぼれ落ちた。
垣根「こりゃぁ…」
白い粉末の入った…小さな透明のプラスチックケース。
その中身には、滝壺の様子と、絹旗からの情報から、おおよそ察しはついた。
垣根「成程…これが噂の『体晶』ってヤツかい」
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