31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/02(水) 14:33:45.26 ID:UbBWeR2No
少女(吸血鬼さん、聞こえますか?)
吸血鬼『ま、魔王様! もう念話までお使いに……これ程嬉しい事はございません』
少女「通じたっ」スゴーイ
メイド長「おめでとうございます」ニコニコ
吸血鬼『私めに何か御用でしょうか? 間もなく勇者が住む場所に到着いたしますので、半日以内には彼奴の首を魔王様に献上出来るかと』
少女(ダメっ!)
吸血鬼『はて、これは奇な事をおっしゃる。勇者は我々の敵。成長していない今の内に倒すのが得策かと思われますが』
少女(少年君に手を出しちゃダメッ!)
吸血鬼『……なるほど。承知いたしました。全て理解いたしました。魔王様と勇者の関係を失念しておりました。ですが、これに関しては魔王様のご命とはいえ、訊くわけには参りません』
少女(どうしてっ!?)
吸血鬼『メイド長や他の王達からも説明があったと思いますが、勇者は我々を倒す事のできる人間。成長してしまえば危険な存在になります。ですから、成長していない今の間に倒すべきなのです』
少女(そんなのわかんないよ! 少年君を殺すなんて絶対ダメッ)
吸血鬼『魔王様……貴女様は魔族を、魔界を統べる王なのです。そこを理解して……』
少女(絶対ダメっ!)ゴゥッ
メイド長「これは……」
海王「なんて魔力だ」
獣王「前魔王様と比べても遜色ねぇ。いや、それ以上だ」
竜王「束縛呪と見える」
吸血鬼『ぐぅっ!? ま、魔王様、何を!?』
少女(ダメったらダメっ! 少年君を殺すなんて絶対に許さない!!)
吸血鬼『ぐぁぁぁぁぁっ』
獣王「この魔力、やべぇ。メイド長」
メイド長「魔王様、落ち着いて下さい。このままですと吸血鬼の身体が引きちぎられてしまいます!」
少女「ふぇっ?」シュゥゥ
吸血鬼『ぐふっ……承知いたしました……今日のところは引き返します』
竜王「束縛呪で吸血鬼の身体を縛ったのですよ。あれだけの魔力から考えると、人間界に居たとはいえ、吸血鬼の四肢は引きちぎられる寸前だったでしょう」
少女「そう……なの?」
海王「間違いはないかと思われます」
少女(吸血鬼さん、大丈夫ですか!? ごめんなさい。私、カっとなっちゃって……)フォンッ
吸血鬼『これは……癒しの光。ありがとうございます。私のような下僕にお心遣いいただけるとは』
メイド長「癒しの光ですね。魔王様のお心優しさが我々にも伝わってまいります」
獣王「光を見てるだけでも心が癒されるな」
竜王「見てください。魔界の民が声を挙げています」
海王「魔王様の再来を喜んでおりますよ」
少女「?」
メイド長「こちらのバルコニーに」スッ
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