過去ログ - 長門「------の消失」
1- 20
17:松本晶[saga]
2011/03/04(金) 00:24:45.04 ID:8cQHTaIl0
 * * *

 佐々木さんは昨日の夜に集めたメールアドレスを使って、生活上の注意の要項を纏めてくれていた。

 簡単に挙げてゆくと、

1、自分の知り合いといっても、そう安易に話しかけない。こちらの世界でも知り合いである保証は存在しないため。話しかけられたら対応していく姿勢が望ましい。

 尚、全校生徒のうち話しかけない方が良いだろう人物と、話しかけるべき人物、そしてその関係性については別紙を参考。調べ上げられた限りの情報については記載する。

2、性格上の違いというものは異世界上の同一人物である以上些末なとであり、あまり気にする必要はないが、能力については差異が有る。

 ゆえに、その点に付いても注意すべき人物をは別紙参考。何らかの依頼をされてそれを能力上遂行出来ないとしたら、その始末は機関が受け持つ。


 今度はその別紙資料とやらを熟読しつつ私は学校への長い坂を上っていく。

 メールの差出人は『メアリー・タイター』・・・気に入っているのかもしれない。

 こういう時間はとても好ましい。考えることもなく何かを読んでいられるということは、その間は精神だけの世界に生きていられると言うことだ。

 別にネガティブな意味じゃない。本の世界だけが全てだと言っている訳でもない。

 ただ、音楽を聴きながら見る風景が素晴らしいように、文字が躍る紙面は何気ない道を、たとえば冒険小説なら艱難辛苦の待ち受ける魔境に。恋愛小説なら愛する人を迎えに行くための赤絨毯に。SFなら天の川へと、色づかせてくれる。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
248Res/280.13 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice