36:松本晶[sage]
2011/03/04(金) 19:51:33.96 ID:8cQHTaIl0
* * *
『はてさてお集まりの諸君っ! 寄らば聞け、聞かば見るっさ!
ここに取り出したる箱の内側にはなんと先祖代々鶴屋家の受け継いできた元禄小判の宝の地図。
その指し示す場所に埋まっていたものっさ!
どうやら、地図の指し示す場所とは厳密に言うとズレていたらしいんだけれど、そんなことは些細なモンダイさ!
どうして知ったかあの彼の、『ジョン君』教えたそのまんま、『ここ掘れワンワン』掘り出せば、出土したるはもっと貴重な、トンデモ奇妙な代物っさ!』
鶴屋さんがマイクをこちらに向ける。
「おおーっ・・・・」
「古泉君、サクラがそれじゃ物足りないわよっ!」
「は、はい・・・・・」
健気だ、古泉君・・・・。
『見たいにょろか? 見たいにょろか?』
「鶴屋さん、ノリノリですぅ・・・・」
ちなみにこのショウ(茶番とルビを振ることができる)の為にバニーガールを着せられそうになっていたけれど、朝比奈先輩は堅く拒否をしていた。
そう言えば、朝比奈先輩も大分気丈になったように思える。いつだったか彼女自身から聞いたのだけれど、彼を怖がるばかりで話を聞くこともしなかったのが、ほんの少し後ろめたいらしい。
消える直前に部室で笑いかけてきたときに、理知的そうでとても害意が有りそうに見えなかったから、そういう風に最初から正しく見てあげることができていたら良かった。
そう反省できるのは、素直すぎて危ういほどに、素晴らしいことだと感心させられた。
「おおおおおおーっ!」
「古泉君、その意気よ!」
私がしみじみと考えている横でまた声が上がる。
古泉君は見た目の感じほどもてないのよ、と不思議そうに言っていた涼宮さんだけど、こういうことをさせているのが何より問題なんじゃないのかな。
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