過去ログ - フリッジクロック
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16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/04(金) 20:38:07.66 ID:y0wtUb+50
「お兄ちゃん、恥ずかしいのでやめてください。それに、キスくらいなら私が何回でもしてあげます。」

「いいや、崩子ちゃんは7年後まで温存してこそ価値がある。まだキスなんてしちゃいけないよ。」
 
「ほっぺもですか?」

「そこが一番ダメなんだろうが!!」

「…」

「いーちゃん、キモいぞ。」

「…」

 …
 強く生きようと思った。
 荷物を取ってイリアさんの屋敷に向かう。

「あ、あかり姉さんやてる子もいますから、荷物などはそのままにお願いします。」

「でも…」

「いいんですよ。ここは鴉の濡れ羽島。〈絶望の果て〉です。そして私はここのメイドですから。」

「…わかりました。お任せします。」

「ふふ、はい。ご主人様。」

 ふんわりとした笑顔。
 グサッと来たよこうグサッと。
 僕の心をここまで揺さぶる魔翌力をこめた言葉「ご主人様」。
 もうね、ヤバいね。
 この気持ちは初めてチョコレートを食べたカカオ農園の子供たちのものと同じなんじゃないか。
 なぜこうもふんわりしているのにグサッと鋭いアッパーが放てるのか。
 この人『未元人物』なんじゃねえか常識が通用しねぇ!!
 なんて哲学的な思考に身を委ねていると、ぼくがこの島で最も恐れる人物がやってきた。
 船着場に至る小さな階段の上から見下ろしてくる


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