58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/06(日) 23:50:41.79 ID:cWK+k8160
「愛織さん。妹に玉砕を望む兄など存在しません。
軋識さんも曲識くんも、あなたには幸せに生きて欲しいと思っていると思いますよ?」
「積雪さん…」
「下手人ですが――はっきり言ってあなたの手に負えるものではありません。
挑んでも無駄死にです。それだけはしてはいけません。」
「…」
「…」
愛織は黙り込んでしまう。
『家族』について本当に考えているようだった。
ようやく何かを得たと思いきや
すぐに奪われて。
本当にこの子は――救われない。
誰かこの子を幸せにできる人が現れてくれないと
この子は
人を殺すだけ殺して
最悪の状態で死んでいくだろう。
野垂れ死に
獄死
もしくは
もっとつらい死に方。
いずれにしても――少女に許された死に方ではない。
曲識ではないが、せめて人間らしく死んで欲しい。
死なないという選択肢がベストではあるが
この子は、どう考えても長生きしない。
積雪の『呪い名』の直感はそう告げていた。
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