29:第2話――香焼「絹旗……最愛(もあい)?」 絹旗「サイアイちゃんですっ!!」[saga]
2011/03/06(日) 01:28:03.92 ID:w1T0pmTu0
香焼「……猫に牛乳飲ませちゃいけないっすよ」
??「え……そうなんですか?」キョトン・・・
香焼「お腹壊しちゃうからね」
『そうなんだ……』と表情を翳らせる少女。困ったもんだ。
??「どうすればいいんですか?」チラッ
香焼「やっぱりちゃんとした餌だろうけど……」
その前に大事な事を聞かねば。
香焼「君、その猫飼うの?」
??「え」ビクッ・・・
香焼「飼うなら色々教えるけど……飼わないなら、申し訳無いけど……」
??「……放っておけと」
香焼「うん……」コクッ・・・
残酷だが、そうするしかあるまい。
運良く生き延びれば、清掃業者が保健所に報告してくれるかもしれないし、誰かが飼うかもしれない。
少女は悲しそうに、無言で猫を撫で続けた。
??「……お前、死んじゃうって」シュン・・・
ぬこ「み?」キョトン・・・
??「ははは……言っても分からないですよね……」ナデナデ・・・
香焼「……」ジー・・・
何だか虚しくなってきた。ふと、少女が呟く。
??「アナタは飼えない?」ジー・・・
香焼「え? うーん……」
ペット禁止のマンションではないが……ペットを飼おうだなんて考えた事無い。
しかし、この少女の悲しげな顔を見ると首を横に振れなかった。
香焼「……飼い主が見つかるまでなら、置いてあげられる」ハァ・・・
??「ほ、本当ですか!?」パアァ!
香焼「あくまで、飼い手が見つかるまでっすけどね」ポリポリ・・・
??「あ、ありがとうございます! 良かったな、オマエ!」ニコッ!
ぬこ「にゃー」グシグシ
まったく、ただでさえ面倒な雌猫がでいりしてるというのに、また増えてしまった……対価(メリット)はこの子の笑顔と、猫の寿命延長。
我ながら馬鹿な御人好しだと思う。
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