過去ログ - 美琴「おかえりなさい、とうま」
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168:1だよ[sage saga]
2011/04/01(金) 20:25:39.46 ID:/23T7aG90

【御坂 美琴】


「で?お前はなんでこんなところにいるんだよ?」

めんどくさそうに、ダルそうにしながら当麻がこちらまで来た。
その態度はかなり失礼ではなかろうか。
仮にも女の子が校門で待っているのだから、もう少し嬉しそうにして欲しい。

「あのね。メール送ったのよ?
 全然返事してくれなかったアンタが悪いでしょうが」

「……メール?来てたっけ?」

学ランのポケットに手を突っ込み探る彼。
わかってました。わかってましたとも。
どうせこうなることぐらい予想していました。
でも期待ぐらいしていいじゃない。
こう………息を切らして走ってくるとかさ。

「あ、やべ……」

当麻は携帯電話を取り出そうとして………出せなかった。
それも予想済みですよーだ。
今まで何回アンタにメール無視されてきたと思ってんの?
………なんか悲しくなってきた。

「自宅に忘れてたんでしょ?」

「それっぽい。すまん」

彼は申しわけなさそうに謝ってくる。
うっ。なんか罪悪感が……
突然高校にまで押しかけたのは私なんだから、そこまでしなくても良いのに。

「どした?」

「なんでもない。こっちもごめん。いきなり押し掛けたりして」

「いやこっちも悪かったよ」

「キリが無いからやめよ?そういうの」

互いに謝り続ける流れはこの場においてはあまりよろしくない。
ここは校門で今は下校している生徒が他にもいる。
彼らは私たちが、いや、実際は私の着ている常盤台中学の制服が珍しいのだろう、無遠慮な視線を向けてきた。
それにようやく気がついたのか、当麻は若干焦りを見せる。

「取りあえず場所を変えようぜ。適当にファミレスでいいか?」

「そうね。丁度お昼だし。でも良いの?」

「なにが?」

「アンタ、いつも貧乏学生だのなんだの言ってるでしょ。
 それなのに外食なんて珍しいなと思って、ね」

「お前の中では俺はボンビラス星人なのか?
 たまには上条さんだって外食するときもありますよ」

「何よボンビラス星人って」

「知らねーの?貧乏神の住む星の人だぞ」

そんなアホらしい会話をしながら、二人、歩く。
彼は高校生。私は中学生。
着ている制服は違うし、学校も異なる。

でも

こうして並んで歩いていると、なんだか錯覚してしまいそうだ。
まるで同じ学校に通っていて、そして共に下校して、これから一緒に過ごす。
それは私が望んでいた時間。当然私も嬉しい……けど…



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