253:1だよ[sage saga]
2011/04/24(日) 15:57:45.23 ID:sr1ouXJX0
「どうなった?」
『処断されました。幸い、といっていいのか相手は何処にも所属していないフリーでしたので』
「それはなにより」
『やはり彼らを派遣したほうがいいのでは?
今回はたまたまそちらに乗り込まれる前に身柄を押さえることが出来ましたが、次はどうなるかわかりませんよ?』
ねーちん、もとい神裂火織が言っていることを説明するには、まず“あの件”から語らねばならない。
第三次世界大戦が表では終結とされて数日後、上条を狙っている魔術師がいるとの報告が《必要悪の教会》に入った。
その魔術師はどこの勢力にも加担していない傭兵、といえば聞こえは良いが、
つまるところ魔術をある程度修めた三流以下の実力で、戦後の混乱に紛れて《幻想殺し》を確保し、名を挙げようとしたらしい。
そのころ上条は禁書目録を失ってから立ち直りを表向きには見せていたが、それでもやはり危険であることに代わりはない。
しかし《必要悪の教会》も大戦後の後始末やらに追われていたので、学園都市に長期間護衛を送る人員を割くことが出来なかった。
故にどうしたのか。
長期が無理であれば、短期であれば良い。
“学園都市”という魔術師が手を入れにくい場に入られる前に先手を打つ、ということ。
コレが功を奏し、問題無く、神裂と天草式十字清教らの手によって下手人は捕える事が出来た。
ちなみに神裂が言った“次”とは、
今回はたまたま相手が雑魚レベルであったから上条に辿り着かれる前に上手く確保できたが、
後はどうなるかわからない、ということを示唆している。
要するに『忙しいのは重々承知です。しかし、それでもほとぼりが冷めるまでは護衛を付けるべきだ』と言いたいらしい。
だが。
「幻想殺しはあくまで学園都市の“物”だ。
現在魔術側に“ソレ”が狙われていると確定していないのに護衛を派遣するのはおかしい」
『しかしっ!!』
「ねーちんのソレは私情が入り過ぎている。
それに、だ。その程度の理由でアイツらが許すと思うのか?
幻想殺しという、上条当麻という道具を慰めるために?」
『貴方は本気でそう思って―――
「―――るわけないだろ。だがな、仮にねーちんとか天草式を派遣してどうするつもりだ。
お互いにとって大切な人を亡くしてしまった、とかで傷を舐め合うつもりなのか?
たとえそうなったとしても、かみやんは癒される側では無く、癒す側に回るだろうな。これは賭けてもいい」
――ッ』
神裂は心配なのだろう。
傍目から見ても禁書目録と上条は仲が良かった。
それこそ、かつて彼女と絆を深めていた神裂やステイルが嫉妬するほどに。
そして死んでしまったシスター。
上条の心境を図ることができるのは、ある意味で彼らしかいないのかもしれない
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