289:1だよ[sage saga]
2011/05/31(火) 17:46:49.01 ID:AsBa+XRL0
……って! 呆けてる場合じゃない!
「当麻! だいじょ―――」
慌てて当麻に駆け寄り、大丈夫かどうか声を掛けようとしたのだが………
彼の派手な虚仮っぷりを心配したのか、近くにいた女子に手を差し伸べられ当麻は助け起こされていた。
いや、助け起こされてしまったというべきか。
何処かおっとりした雰囲気の、そして何故かピンク色というジャージにしては目立つモノを着ている高校生ぐらいの女の人。
少なくともセブンスミストはジャージ来る場所では無いと思う。あとさり気に胸が私より大きい気がする、しかも結構美人だし、イラッ。
……はぁっ
顔に手を当てて思わずため息をつき、やはり手を離してしまったのは失策だった、と先の選択を後悔する。
コイツは手を繋いでおかないと、私とのデート―――個人的にはそう思ってる―――の時でさえ他の女と接触して、こちらを放置してしまう輩なのだ。
「今度から当麻専用の首輪でも用意したほうがいいのかな……」
その言葉は自分でも声に出していたことに気付かなかったのは、胸の内にドロドロと濁ったモノのせいかもしんない。
だからだろうか?
当麻のほうに向かって改めて歩を進めている私の進行方向にいた他のエキストラども(買い物客と従業員)が、
怖れ慄いて道を開けていたことにも気付くことができなかった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
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