過去ログ - 美琴「おかえりなさい、とうま」
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/03/06(日) 00:31:29.96 ID:r9n19+zk0

「御坂……さん?」

「…」

その呼びかけには美琴は答えられなかった。
色々と頭の中で想像してしまっている。
だが、それは明確な形で像を成していないだろう。
だから初春は美琴の耳元で囁いた。逃がさないように、逃げられないように。

「これから先、御坂さんがどれだけ想いを募らせようとその人はあなたを見てくれません」

「他の女と一緒に愛を育みます」

「御坂さんじゃない女性と抱き合ったり、キスしたり、その先までも……」

「今、御坂さんが悩んでいるこの瞬間もきっとそういうことをしているんじゃないですか?」

「彼の上に跨り、腰を振って、食べてるんですよ」

「そのうち彼は御坂さんの存在を忘れていきます、他の女性によって塗りつぶされていくんです」

「そしてその女性は“こう”思うでしょうね」

「ああ、本当に、あの女は愚かだったな、って」

「それで良いんですか?」

初春の囁きによって明確な未来が見えてしまったのか、美琴は恐怖に震えている。

「嫌よ……そんなの……いや…いや…」

佐天も初春の豹変にガタガタと震えている。

「じゃあ…どうすればいいか…わかりますよね、御坂さん?」

「どうすれば…どうすればいいの?」

藁にもすがる思いなのか、涙を湛えながら初春に答えを求めた。

「簡単なことですよ。素直になれば良いんです。」

「……………それだけで………いいの?」

意外な答えなのか、美琴は驚いている。

「ええ、それが一番大切です。御坂さんはその人とどんなことがシたいですか?」

「当麻と一緒に抱き合ったり、キスしたり、望まれるんだったら……その先までだって……でも……」

相手の名前はトウマというらしい。
しかし、なにか不安要素があったのか、逆接が続いた。


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