過去ログ - 美琴「おかえりなさい、とうま」
1- 20
93:1だよ[sage saga]
2011/03/11(金) 20:04:23.72 ID:E13dhYVD0

話は少し遡る。


「黙れシスコン。愉快なオブジェになりてェのかァ?テメェは―――よォ!!」


あまりの唐突なその行動に反応出来なかった。
腕を掴まれ、片腕で抱き寄せられた。
迂闊。“他の事”に気をとられ、先制を許してしまった。
振り解かなければならない、なのに。

「危害は加えねェ、黙ってついて来い」

耳元で囁かれ、その真意がわからず、気が付いたら空を飛んでいた。
信じてはならない。だから能力を使い転移しようとしたが……

「テレポートすンなよ。落とすからなァ」

その言葉に害意は無かった。
現に背中に回された手は敵と呼ぶには優しすぎる。

「(いったい何故?)」

あの場から離れた別の公園に降り立ち、解放された。
一方通行と呼ばれた少年はまたチョーカーに触れた後、頭をガリガリ掻いている。

「だりィー、なンでこンなことしなくちゃならねェンですかねェ?」

めんどくさい、そんな態度。
まるでこの状況が不本意であると言っているかのように。

「……どういうことですの?貴方たちはいったい―――」

彼はその問いに答えない。
なぜならば―――――




―――――傍の自販機へ行くことに忙しいから。





「――――――は?」

唖然、愕然、立ちつくす。
普通ここは戦闘になる場面だろ、おい。
しかもどこか満足そうに(目当ての物があったから)、ベンチに座り込んだ。

「あン? なに見てやがる?」

こちらを睨み(ただ見ただけ)、缶のプルタブを開け、飲む。
一息で全部飲んだのか、別の缶に手を伸ばしていた。

「……………ッチ」

いきなり何かを投げ渡される。
反射的にそれを受け取り、確認すると……


缶コーヒー 無糖 ほかほか


「(いやいやいや、欲しいなんて言ってませんの)」

そんな心の声を無視して、彼はくつろいでいる。
そして話は元に戻るわけだ。

地震情報:ex14.vip2ch.com


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
334Res/218.69 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice