9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/06(日) 00:57:41.73 ID:UJglJRMW0
(入院だなんて……どうして私に何も教えてくれなかったのかしら)
午後の授業が始まっても、マミは全く身が入らなかった。屋上での出来事も気にかかったが、それよりもその前に聞かされた事実の方がマミにとっては衝撃的だった。
(まあ、仕方がないかも知れないわね。幼なじみとは言っても、この頃は……ほとんど話をする機会もなかったし)
マミは傍らで丸くなっているキュゥベえをちらりと見た。何を考えているのか分からない赤い瞳を今は閉じて、気持ちよさそうに眠っている。
(私が魔法少女をやっているなんて知ったら、どんな顔するんだろう、あの子。やっぱり、羨ましいって言うのかな……)
巴マミと青梅あきは子供の頃からとても仲が良かった。小学校に入ったころは二人でよく遊んだ。しかし高学年になると、少しずつ疎遠になっていった。もともと大人しい性格だったあきは、クラスが離ればなれになってしまったマミに積極的に会いに来るようなことはなかった。それでもマミの方は、新しい友人たちとのつき合う一方であきの事も気にかけ、時々遊びに誘ったりもしていた。
……あの事故が起こるまでは。
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