過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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114:>>113 最後から三行目修正"右腕"⇒"右席"。こういうミスって今まで何度してきたんだろうか[saga sage]
2011/04/01(金) 06:40:10.35 ID:S6DZze8vP
思わず口元が緩んで、舌にピアスと細い鎖で繋がった小さく氷を思わせる十字架が、口の中から唾液と共に垂れる

不意に、その十字架が揺れた

その揺れの原因は彼女ではない。厳密には、思っていなかった場所からの攻撃によって彼女の体が揺れたからではある

ヴェント「………グッ?!」

その攻撃はフィアンマによるものでも、馬車の中で恐ろしいほど大人しく待つ少女のものでも無かった

ヴェントはフィアンマを襲う為に、まず彼の乗った霊装馬車の周囲に展開していた魔術師たちを打ち倒して馬車の信仰を止めた。その時に倒したハズの魔術師達からのものであった

それはおかしい。彼女は、確実に彼らの息の根は止めたハズだ。それこそ肉体がバラバラになる程度に

そして、ヴェントの"嵐"には弱点があった

その特徴から、攻撃対象を一つにしか絞れないということ

そして"嵐"で攻撃中に他の対象を魔術によって攻撃するような余力は、魔力的にも集中力的にも残っていないこと。強引に出来る事と言えば、霊装であるハンマーで殴る程度だ

フィアンマ「おしかったな、ヴェント。もう少しで俺様の息の音を止めることが出来たかもしれないというのに」

嵐の中から声が聞こえた

それは間違いなく、声だった。おかしい。声など聞えるはずもないというのに

自らを攻撃した魔術師から視点をフィアンマに移す

集中力を乱された為に、既にそこに先程までの"嵐"は無く、あるのは少し傷ついたか、と言えるかどうかすら怪しいフィアンマだけだった

ザッ、と音を立てて歩みながら近づくフィアンマ

フィアンマ「だがまだ俺様は死ぬわけにはいかないのだ。御覧の通り不完全だが、救世主は二人もいらない。俺様が死んでは意味が無いからな」

彼が何を言っているのか、彼女は分からない。理解出来ないのだ

なぜなら、彼女の頭は、今起きていることへの理解不完全で、どうしようもなかった

ヴェント「そんな、馬鹿な。馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿ッ!」

叫ぶ女。フィアンマはそれを見て、部下の魔術師たちに攻撃するなという視線の合図を送った

フィアンマ「有体に言えば、集中力の乱れと言うべきか。魔術の基本だ、今更、しかも俺様に言わせるか?」

ヴェント「間違いなく確かに、コイツらを私は殺した。一体、どうして今動けてるってのよ」


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