過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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122:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/04/07(木) 05:52:51.01 ID:FFxqgSnVP

小麦粉の塊は徐々にその大きさを増していく

今の段階で発動させても、ロンドンを10分の1程度吹き飛ばすには十分だったが、彼はそれでは不満だった

フィアンマの復活者の術式の不完全によって生じている制御能力の不十分は、テッラの行動を抑制出来なかった

アックアを処分するは良いが、まだ事を荒げてはならないというフィアンマの指示を、最早テッラは忘れていると言っても間違いではない。意図的に無視しているとも言える

テッラ(この程度では、まだまだですねー。この際ですから、この邪教が蔓延る都そのものを破壊してしまいましょう)

そんなことを思いながら、羽ばたきながら直下の小麦粉の白球を見ていた彼に、霧を裂いて一人の男が跳躍してきた

予想外の行動に、彼は驚く。しかし、直ぐに彼は何食わぬ顔を取り戻し、その男の攻撃を見極める

飛来した男が持つフルンティングと言う名の剣による打ち下ろしは、軌道まで見切ったテッラの左腕によって一見簡単に受け止められた

そして騎士団長の手には、分厚い金属の塊へ叩きつけたかのような痺れが伝わる

「クッ」

だが、先に声を漏らしたのはテッラだった

その剣が、彼の予想以上に深々と刺さっていたからである

完全に想定外だった。騎士の剣など皮膚を裂く程度に思っていたからだ。アックアへの圧倒が慢心を呼んだのかもしれない

テッラ(馬鹿な。"光の処刑"を用いなかったとはいえ、今のこの私の体表を貫くなど)

自らの体は天使そのもののはず。どうしてただの騎士などの剣が通じようか

彼は痛みでは無く苛立ちで顔を歪めた

団長「どうした? 意外そうな顔をしているな」

打ち下ろした体勢のまま、目の前で男がテッラに言葉を投げる

テッラ「ええもう、目障りですねぇ!」

ブン!、と腕を振って、切り込んだ剣にぶら下がっている騎士団長ごと吹き飛ばす

余裕を感じさせる表情で、騎士団長は霧の中にもう一度飲み込まれた

テッラ(こんな傷、まだどうというレベルではない。ですが)

テッラ(虫がちょろちょろと体の周りを這っているのは、気分が悪いと言うものですからねー)

もう一度、先程とは違う方向から霧を裂く存在が現れる。手応えを感じた騎士団長が愚かにもまた自らへ迫っているのだろうと彼は思った


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