過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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161:早く投下するとか言っていながら、逆に遅くなったでござるの巻[saga sage]
2011/04/19(火) 11:23:49.83 ID:lQtguuolP
その光景は、異様と言えば異様であった

堂々と街路のど真ん中を通って、モスクワにフィアンマの乗る馬車を含んだ集団が入って来たのだから

群には当然護衛もいる。それらは全てローマ正教の装飾がなされている。何も知らないロシアの魔術師からすれば驚かないわけがない

その上、敵意がないのだ。何かの作戦か、と疑いたくなるのは自然な反応だろう

ぞろぞろと列を乱さずに市街に入ってくる集団の中腹ぐらいに、一際目を引く棺桶があった

「もう少しひっそりと人目を忍んで入って来て欲しかったものだな」

と、一台の馬車に、リヤサと呼ばれる、ゆったりとした司教の日常着である黒の衣類を身につけた男が一人近寄った

フィアンマがロシア内に入ってくると言う事を、あらかじめ知っていた男である

ニコライ「第一、モスクワに直接入ってくるとは聞いていなかった」

「それはそうだろう。これは俺様の独断だからな」

言いながら、男が一人、馬車から出てくる

フィアンマ「そして判断の要素には、ロシア成教にとって要所であるこの場所を、お前たちだけで護れないだろうと予見したからでもある」

やたらと傷だらけとなった衣類を身につけた男が、その衣類に反して余裕のある表情を浮かべ、ニコライと呼ばれる司教を見る

フィアンマ「違うか?」

ニコライ「……悔しいが、反論は出来ない」

フィアンマ「そうだろう。なーに、俺様を受け入れたことへ礼ぐらいはする。俺様がいる限りこのモスクワは安全だ。……地球上の、どこよりもな」

ニコライ「そうでないと困る。だが、お前と手を組むことに決めたのは、安全の為ではないからな」

フィアンマ「分かっている。お前程度の人間の考えそうなことはな。誰もが誰も、より強い者に、より強い組織に所属したいと考える。不思議な事じゃない」

ニコライ「口には気をつけろ。ここはバチカンではない。もっと言えばローマ政教の勢力圏でもないぞ」

フィアンマ「どうでもいいさ。ここが地球上ならどこでも同じ事だ。それに、今の俺様は、その気になればここを灰燼にするだけの戦力がある」


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