過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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164:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/04/19(火) 11:25:25.52 ID:lQtguuolP
嫌になるほどに大きく、地下研究施設の空間に音が響いた

仕方のないことである。彼女が吹き飛ばした2m程度の扉を除いて、その地下空間は密室なのだから。どうしても響いてしまうのだ

その轟音の源は、超電磁砲と呼ばれる少女が放った、超電磁砲である

彼女が指ではじいた金属片は、しかし、狙った物を捉える事は出来なかった

狙った物は"イェス"と名乗る機械が入ったガラス状の円柱。防いだ物は、急に現れた、戦車や戦艦の装甲を思わせるような分厚い金属壁だった

壁、と言っても隔壁が降りてきたとか、四角くだだっ広い部屋を分けるような仕切りが出来たわけではない

彼女の放った金属片を防ぐに十分な大きさを持った、縦横1m強程度の壁が宙に浮いて、その攻撃を受け止めたのだ。宙に"盾"が浮いているようなものである

御坂「……!?」

舌打ちしながら、少女は先程放った金属片の元である、手元のサブマシンガンだったものを更に分解して、次の弾丸を得ようとする

そして、一体何所からこんな"浮遊する盾"が、と少女は考える。答えは明確だった

少女この空間に入って来た、ちょうど反対側の壁の一部が上にスライドし、そこから1m程度の金属の塊が更に二機ほど顔を出していたのだ

イェス「私が直々に相手をする、というのはまだ難しくてね。だが折角だから、試作兵器の性能テストをさせてもらおうか」

合計3機の試作兵器とやら。そのうち二つは"浮遊する盾"だ

御坂「いいわよ。全部片っ端からショートさせてあげる」

イェス「勇ましいね。その意気で臨んでくれ。もちろん、全て壊してしまって構わないよ。所詮はデータ取得のための試作品だからな。さあさあ、存分に暴れてくれ」

御坂「……舐めんな!!」

試験開始だ、と機械音声が響いた

まずは最初に現れて超電磁砲を防いだ"浮かぶ盾"に、電撃を向ける。しかし、ショートしたりなどは無く、まるでビクともしない

強めても無駄だ。恐らくそう言う事への対抗機能を搭載しているのだろう

全てが全て、今の彼女にとっては挑発に感じた

冷静さを取り戻させる微小機械の働きは、制御可能な限界領域を超えている。人間の脳の本来の機能を介さずに感情の高ぶりを制御するのは、制御ということに脳が依存してしまう、というリスクがある。依存すれば連鎖的に自律神経系が崩壊することになりかねない

挑発に対して、彼女は熱くなった。なるには十分な理由があったのだから。それはもう止められない。こうなると分かっているからこそ仕組んでおいた仕組みなのだが

さっきの超電磁砲が止められたのは、狙いが直線的過ぎたと言うのが止められた原因だろう。"盾"がどんなに早く動くことが出来ると言っても、極超音速の領域で放たれた金属片の動きを追って守るのでは、確実に間に合わない。あらかじめこちらの行動を予測しているはずだ

ならば"盾"がイェスへの射線上で重ならないようこちらが動くまで


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