過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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2011/03/11(金) 07:22:41.47 ID:dLY4Liw3P
「わかりました」
彼女がそう言うと、看護士の女性がその部屋を出て行った
どうやら、外が本格的に危険だから、地下のシェルターに避難しろ、と言う事らしい
目を含めて全身を覆っていた放射能障害治療用のパッドも、もう外していいと言われた
受けた説明の上では、殆ど回復はしているのだが、もともと体が他のアイテムのメンバーと比べて弱いという事もあるらしい
後頭部にある調節も兼ねた治療用のアイマスクのホックをハズし、滝壺は一日ぶりに直接光を受けることになった
少し弱弱しくなった肉体で久々に見た廊下の窓の外は、夜
街灯が町を照らすいつもの学園都市ではなく、光源はねじ曲がった街灯や、壊れた車から上がる炎、飛び出したガス管から火炎放射機のように上がる炎たち
そしてロボットアニメの怪獣を思わせるような巨人が、地面に立って槍のようなメイスのようなものを振り回し、光線を放つ
巨人の標的はその回りを飛び回る比較的小さな光球だろう
しかし、彼女が最も気になったのは巨人でも白く光る球体でもない
気になったのは、この街の状況。記憶の中に有る第一学区の惨状が、第7学区であるはずのここまで広がっているかのようだ
他学区に至っては光が一つも無いところすらある
浜面は大丈夫なのだろうか
体を治して探し出すという心づもりだったが、考えるだけでも恐ろしくなる可能性が浮かんでくる
浜面は結局、ただの無能力者なのだから。多少体は頑丈で運が良かったとしても、この外の様子で、無能力者が生きているだろうか
そんなことを考えると、彼女は身が凍るような感覚がした
居ても立っても居られない
何時まで居るかも分からない地下のシェルターなんて場所に居られない
大丈夫。壁に体を預けなくとも歩ける
気だるさも無い。目も満足に動く。頭痛は少しするけど、多分、心的なものだ、きっと
何処に行けば彼に会えるかなんてわからない。生きていないかもしれない。でも、こんなところに居たままでいいとは思えなかった
だから彼女は、入院患者の服装のままで病院の玄関口へと向かった
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