過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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324:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/05/19(木) 05:15:04.79 ID:TL3c3pRvP
上条が彼女らに求めた座標は、右手の平を中心にした半径3m程度の円

その範囲へ飛び込んできた実弾が、片っ端から消えていく。つまり、上条の直線的な進行を妨げられない

逆に上条の加速は進行していき、更には余ったエネルギーが体内に集約されていく

そしてそのまま、上条当麻は多脚兵器の腹部に突っ込んだ。集約された力で装甲を突き破って

これは、イェスにとってはクリティカルな問題だ

自分自身が、上条が飛び込んだ多脚兵器の中に組み込まれているのだから

イェス(まさか、狙いを御坂美琴から変えたとでも? 私は変わらず土台の多脚兵器に格納されている。理はある)

ならば、御坂美琴の人質としての価値は下落したか

多脚兵器そしてそこから生えた骸骨の上半身を操るAIの頭脳に、損壊情報が飛び込んでくる

イェス(だが、その狙いは外れだったようだ)

上条が突っ込んだのは自らが格納されている部位とも、そして駆動系の集約回路がある部位でも、術式的な駆動制御がある部位でもない

この機体には、さしたる害は出ない。もちろん、そのまま中で暴れられれば最悪だが

イェスは勘ぐったが、実際の所、上条の意図は変わっていない。御坂美琴の救出が目的だった

これまでの流れも、単なる帰結に他ならない。多脚兵器の中に飛び込み、イェスには体内から破壊しようとしていると見せかける事が出来たのも、上条にとって都合のいい偶然だ

だが、多脚兵器のフレームの中なんて空間に居ても意味は無い。力を集約した左手を乱暴に周辺に叩き付け破壊しながら、彼は真っ直ぐに上を目指す

派手にものを壊す中で、上条の右手が何かに触れた

そして、バキン、と静かに何かを打ち消す音が生じた

上条自身は、所詮、この多脚兵器を動かす機能の一部である術式を偶々打ち消してしまっただけと判断し、気にも留めなかった

一心不乱に、脱出すべく内部破壊を続ける。この時は、自分によって世界が壊れるという流れの事なんて、彼の意識にも、そして当然脳内の彼女達にもない

最初に、その変化に気が付いたのはステイルだった


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