過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/11(金) 07:25:37.85 ID:dLY4Liw3P
改めて、ステイルは自らの体を確かめた。感覚は良好で痛みは無く、体は重いどころか今にも飛んでいけるかのように軽い

心臓の在るべき部分に触れる。そこに有るのは、心臓の代わりに太陽の様な光の塊。鼓動拍動は聞こえない

ステイル「天国ではなく、そのままこんな現世を彷徨わなくてはならないとはね。これがゾンビの気持ちとでも言うんだろう」

腰に手を伸ばすと、苦労して見つけた書類も殆ど残っては居なかった

残っているのは、咄嗟に手で守ったほんの一握りの部分。しかもそれも、付いてしまった炎が焼き尽くさんとしている

炎の魔術を得意とする彼にとって、煙草の残り火程度の炎は問題ない

さっと払って、残った部分に目を通す

ステイル(無理やりにでも目を通すべきだったか。……全く、僕は科学は門外漢だというのに)

時折出てくる意味が分からない単語を除いて、分かったことは少し

この書類はどうやら今年初めに提出された新技術に関する予算申請の企画書であるという事と、その新技術の企画に国家予算並みの、少なくとも必要悪の教会の単年度予算20年分をはるかに上回る額の予算を追加で申請しているという事

そしてその研究機関がボストンの工科大学の研究所である事などだ

だが、何よりもステイルの目を引いたのは、"この人工知能の誕生に成功すれば、日本の学園都市の後塵を拝している我が国の技術水準を、学園都市以上、少なくとも学園都市と同等レベルまで押し上げることが出来るだろう"、という一文だった

ステイル(ボストン、か。遠くは無いな。……………こんなものが運良く残ってしまうとは、どうやら僕はどこまでもフィアンマのお使いをする運命の様だ)

流石に殆ど裸という訳にもいかないので、未だに原型を留めている死体の炎を消して得た、ボロボロのローブを彼はその身の上から着た

最早、ローブという霊装の防衛もしくは補助術式など全く機能していない。だがこの体では今更意味が無いだろう。そもそもの防衛対象が間違っているのだから

ステイル(だがこれも、禁書目録の為。僕が居なくなったら、あのフィアンマがあの子をどう扱うかなんて予想もしたくない)

たまたま近くを飛んでいたローマ正教が使役している名も無き小型の天使を見つけると、ステイルはその天使まで一足で跳躍し、その体を踏みつける

自爆と言う形でカウンターを発動させた天使の行動は、彼にとっては予測済みで、その自爆と言う爆発の衝撃を利用して、彼は北西の方向へ、ステイルは知らないが上条当麻が囚われているボストンの研究所へ、ロケットの様に吹っ飛んで行った




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