過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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355:本日分(ry いや、また上条さんご退場って訳じゃないよ[saga sage]
2011/05/22(日) 11:17:34.02 ID:eV37KtkbP
「――――――ッッ!!!」

声は出ない。出さない。若干擦れたからもあるが、声にする力が惜しい

状況はあの時よりも余程悪かった

あの時。アイテム陣達に佐天という少女を含めた集団へ、暴走した心理定規が垣根帝督を乗っ取って垣根を暴走させ、彼らもろとも学園都市の一区画を丸々クレーターに変えようとした、あの時だ

そのエネルギーの大津波と言える攻撃をすべて拡大幻想殺しで守り切り、確かに彼らの命は守った

だが半面、溜まりに溜まったエネルギーが、上条の体を肥大化させ、加えて当麻の意識は長らく眠ったままとなった

今回も似ている。守るべき者があって、それが出来るのは自分だけ

だが、敵の出力が違いすぎる。一方で、あの時よりは拡大幻想殺しも効率化が進んでいる

一体それでそこまで対応できるのか。計算値は既に絶望的だった

いくら効率よくなったとは言っても、処理できない余剰エネルギーが過剰に生まれ、回りの物質を採り込んで質量転化してしまうのを抑えられない

白の光線

突き出した両手は、片方は拳を解くことも出来ない

白の雪崩

両手を支える肩は、肉が露出し血と体液が滲む。力強さより痛々しさが目立つ

白の濁流

上半身を支える下半身も、膝は壊れ筋繊維はズタボロに裂けている

だが、それらに負けてはいられない。ここには守るべき者がある

体が熱い。余剰のエネルギーがまず熱として現れた。しかし、その段階は簡単に通りすぎる

グボォ、と裂けていた肩が急に肥大化を始める。まずは右腕が持ち上がった

すぐさま左腕もそれに続く。体の各部が肉を新たに生み出してく

肥大化することで、逆に倒れ難くなるのは皮肉的とも言えた

だが、遂には顔面も肥大化し、上条から視界を奪う

大丈夫、関係ない。あらかじめ定めた座標を守れば良い

そう、己に言い聞かせ、彼はただずっと、耐える

更なる関節破壊が無く、正常な可動範囲に戻された御坂が、微小機械の助けを借りてほんの僅かに回復し、その白の眩しさとやかましさで意識を取り戻した時には

彼女の目の前には、グロテスクとも言える巨大な肉塊が有った


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