過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/11(金) 07:29:14.57 ID:dLY4Liw3P
テッラ「ぐッ……?!」

怪我を抱えたアックアの殆ど全力の撃ち込みを防ぎ、笑余裕を浮かべたテッラの表情が歪んだ

一言で釘、というにはあまりにも巨大な、氷で出来たそれが、テッラの体を横から突き、その大き過ぎる衝撃が穴だけでなくグニャリとその体を湾曲させた

その状況から逃げたい、という意思が簡単に透けて見えるように、テッラは後ろへ跳ぶ

普通に立っていることすら異常なほどに、腰から体を90度近く捻じ曲げて立っているテッラが、落ちついた粉塵の中に立っていた

対するアックアもその胸の怪我から血をあふれさせるが、テッラに比べれば状況は圧倒的に有利だった

テッラ「……私の術式すらも無効化する、"聖母の慈悲"を使えば、その溢れる血すらもありえなかったのではないですかねー?」

不自然に曲がった体を、グリッグリッと垂直に戻すような動きをしつつ、テッラが問う

アックア「それは単に貴様が、その術式を使うまでもない相手だという事である」

テッラ「……ふふ。実は使えない、の間違いではないのですか?」

テッラ「神の右席の術式は、それこそ天使の術ですからねー。如何に聖人のあなたでも、使用時に体に受ける負担は甚大だ」

テッラ「その上、フィアンマによって傷付けられた体を直すために使っているのはもちろん、対人間用の術式でしょう」

テッラ「と言う事は、自分の体を、原罪の塊である人間と定義しなければならない。完治するまでの間、永続的に自らの体を人間と定義してしまえば、当然、原罪があっては使えない、つまり人間のままでは使う事の出来ない神の右席の術式は、矛盾によって使用不能になってしまいますからねー」

聞くアックアは、反論を口にすることも無い

テッラ「しかしそれも本来ならば、根本的に神の右席は人間用の術式など使えませんから、これはあなただけの欠陥なのでしょうが」

遂にテッラの体が真っ直ぐに戻った。と言っても、見た目の上では未だに生きている人間とは思えない気味の悪さが残っている

アックア「……仮に貴様の言う事が全て正解で有ったとしても、それは些細な問題なのである」

いくぞ、と言わんばかりにメイスを上段に構えて、進む

テッラ「優先する。―――金属を下位に、人体を上位に」

今度もまた、メイスの打撃を無効化するテッラ

しかしながら、彼はその打撃を防げなかった


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