過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga sage]
2011/08/09(火) 02:53:03.71 ID:7arGJqoCP
「さぁね。どっかの誰かさんの所為で火照ってしまったのが、無くなって無ければね」
上手に男を管理出来ているな、と思った。そして何より、女の方も男の方への明確な好意も見て取れる
羨ましかった
そんな自分が居る中で、彼女はハッと我に帰る
滝壺(他の人のああいうのってあんまり見ちゃ、駄目だよね)
乗り出した体を柱の後ろに完全に隠して、小さく一息
滝壺(はまづらと一緒に居た時も、あんなに露骨じゃなかったけど、同じ感じだったのかもしれない)
思ってしまうのは、たられば
すぐそばにも昼間の太陽のせいか、半ば腐乱しつつある死体がある冷たい現実の中では仕方のない事
そこで、気付く
滝壺(ああ、そうか)
自分が殺してしまった存在の事を
滝壺(私は、むぎのが誰かとああいう事をする機会すら奪ったんだ)
そう考えると、先程までの僅かにピンクがかった世界が、急に暗い現実に戻って行く
滝壺(誰かの体温を感じてあったかい気持ちに浸るのは気持ちのいい事。あの人だって口では嫌がってても、嫌そうな顔はしてなかった)
滝壺(暗部組織なんて特別な環境に居たからっていっても、多分、そういう気持ちが無くなるわけじゃない)
滝壺(ううん。多分、逆だ。そんな特別な環境に居たから、私達にはそういう心の逃げ場が必要だったのかもしれない)
だからこそ、私は浜面を気にかけたのだろう
滝壺(でも、私はその機会を全て奪った。私が、永遠に)
なんなのだろう、自分と言う存在は
思い返せば、暗部と言う仕事の中で間接的に自分は人を殺してきたのだ
目を背けていたけれど、それは事実だ。麦野に始まったことではない
滝壺(私、ここにいてもいいのかな)
滝壺(もう、はまづらだっていない。もしかしたら、きぬはたやフレンダを巻き込んでしまうかもしれない)
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