過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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745:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/08/09(火) 02:53:41.64 ID:7arGJqoCP

何度目だろうか、この手の自己否定は。ずっとだ

滝壺(生きてて、いいのかな。麦野の命を奪った、私が)

また、気分が下がって来た。晴らそうとここに来たのに

そんな彼女の背後、隠れている柱の後ろ、廃墟の外側で

ブシュゥ! と戦闘機のものと思われるチャフフレアが地上から吹き上がった

「合図よ」

先程までとは違う、芯の在る声だった

「よっしゃ。誘導が上手くいけば、もうすぐ来るな」

滝壺が顔をもう一度出すと、男が最終確認と言わんばかりに手持ちの突撃ライフルや爆発物などを見ている

「そこでずーっとこっち見とる女の子も、そろそろここから離れた方がええよ! もうじきここは戦場になるで! 折角生き残った命、もったいないからなー!!」

確認しながら、こっちを少しも見ずに男は言った

滝壺(気付かれてた?)

「え、ちょ、人居たのッ?!」

「あれ、あわきん気付いてなかったん? 分かってると思ってたわー」

「馬鹿なんじゃないの!? 馬鹿なんじゃないの!? 知ってて何であんたに体弄られるとこ見せつけなきゃならないのよ!!」

「いやー、言わば羞恥プレイ゛ッ」

言われた通り、走り去りながら彼女が聞き取れたのは、少し余裕のある断末魔

その少し後から聞こえたのは、耳を裂くような久々の銃撃音に爆音に、悲鳴

あの男女のものがその中に無いか、彼女は怖かった

それもあって、走って、走って、走って、逃げた

音が聞こえなくなる場所まで走って、体力が続かなくなった彼女は躓いた

擦りむいた膝と、打ち付けた胸が苦しい、痛い

走ったのは、何故?

逃げたのは何故? ここから逃げろと言われたから?


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