過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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809:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/08/26(金) 13:38:55.76 ID:nb6vtV28P
「知ってるぜ、第三位サマよ」

狙撃銃のスコープを覗き込み、その焦点間近でおきた現象を見て、引き金を引いた男は驚かない

超音速で撃ち出した弾丸が御坂美琴の直前で、周囲の金属が固まってできた、言わばスクラップの盾のようなものに阻まれた現象

銃弾の撃ち出しと射線の認識なんて、人間の通常の間隔で出来るものではない。しかし、銃弾というものは、身を掠めるだけでモノによれば肉を簡単に抉ってしまう

だからこそ、間違いのないように彼女のこの機能は自動的・自立的なものとなっている

「だが、その自動で張られる一見万能なバリアは、自動だからこそ、弱点になり得るんだよなぁ」

彼自身もまた、下手に生き残り、現状に絶望し、だからこそ死ぬほど憎んでいた能力者を殺す事にしか刹那的な生を見いだせないスキルアウトの生き残りであり

だからこそ、片っ端から情報を集めた。最上位の能力者の情報があれば、早い話同系列ならば殆どの能力者はそれ以下の機能・性能しかしかないのであるから、より多くの能力者を仕留めるには効率的だった

「だからこそ、こんな何に対して有効的に使えるのかわからない試作武器が効果をあげられる。例えば、戦闘機の機関銃には曳光弾・徹甲弾・焼夷弾を一連の組み合わせとして連射することで射撃対象をより効率よく叩き落とすなんて仕組みがあったが」

「根本的に違いすぎるサイズの弾頭が次弾として連射できるなんて仕組み、手間がかかる上にあまり効果がないってのに」

男は、対物ライフルというよりは装甲車などの設置型大口径機関砲を思わせるフォルムをした、その長物のスイッチを切り替えた

「驚いてる間に、もう一発だ。だが、今度はさっきとは違う」

自動というものは所詮、設定した以上の事には対応できない。だからこそ、工場などでは自動で駆動する機械で対応できないことやイリーガルなことに対策するために人間が監視しているし、壊れた機械のメンテナンスの為に他の機械修理企業が工場内で待機しているなんて状況がざらにあるわけである

つまり、自動で出来ることの範疇を超えたなら、人間が意識的にどうにかするしかないのである

第二射、しかも正確かつ第一射の後即座に同じ軌跡を描いて、比重がより重く巨大な弾丸が超音速で飛び出した

「そうなれば、いかな第三位と言えど、周囲の金属を浮かび上がらせて生まれる程度の盾は、容易く貫通する」

完全に戦車か何かの砲撃のような音が響き、男のスコープの中では

確かに、御坂の左腕が後方に弾き飛んだ。肩口も首近くまで引きちぎれるかのように裂けていた

吹き出した出血を見れば、確実に

「っしゃああああああああああああ!! この俺が第三位を、しかも能力が使える状態のヤツを、倒したぁッ!!」

思わず、重荷でもある得物を下ろし、スコープから目を離す

すると―――――

「ん?」

疑問詞を述べた直後に、自らが撃ち抜いたはずの女の方から飛んできた紫電を帯びた複数の金属片によって、男が立っていた場所は粉々になってしまった



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