過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga sage]
2011/09/01(木) 11:32:16.35 ID:0dcNmrjrP
少し残ったカップをサッシに戻しつつ、彼は問うた
一晩中起きていたのだから仕方ないことだ
禁書「少し……」
ステイル「そうかい、それじゃ」
言って、彼は立ち上がろうと膝を動かす。彼女に対しての立ち上がろうと言う合図であるが、しかし彼女は退こうとはしなかった
ステイル「ん?」
禁書「離れちゃ駄目」
少女が首を振ると、風に流された髪が彼の顔をくすぐった
そのモスクワの風は、冷たいとも言える
禁書「離れちゃ駄目なんだよ」
ステイル「ああ、寒かったかな」
禁書「それも有るんだけど、今は離れて欲しくないんだよ」
ステイル「僕は何処へも行かないよ。すこし眠たそうな御姫様をベットへお運びしようとしただけさ」
体を少し強引にズラして、毛布ごと彼は彼女を抱き上げる。安心したのか、彼女は抵抗しなかった
そのままベットに運んで、彼は彼女の髪に数回手を通した。その心地よい感触が、彼女の眠りより強く導いた
ステイル「そろそろフィアンマから呼び出しが来るかもしれないけど、それまでは君と居る。僕だって、君との時間を大切にしたいからね」
禁書「……ん」
掛け布団の下から覗いた少女の腕が彼のローブの袖を掴んでいたが、彼女が寝入ったと同時に、それは緩まった
その表情を確認して、彼はもう一度窓の方へ
残って冷えつつあるスープを喉へ流し込んで、一息
天候は晴れ。長閑さすら感じる中で、彼の髪も風に揺れる。どうやら、彼の髪も十分に乾いたらしい
ステイル「さて、僕も少し寝るとするか」
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