過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
1- 20
85:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/29(火) 05:03:16.91 ID:d+Glc2LZP
報告を受けた中佐は周りの市民を見る

明らかに劣勢の米軍を見て、中には神に祈っている者もいる

ストレスの限界などとっくに超えていて、今の彼らはパニックを起こす気力も無く、ただ言われるがままに動くぐらいしか出来ないだろう

「挟まれては仕方が無いな。その上、川に挟まれたNYの地形では東西に逃げられない。弾も無いと来た」

「白旗でも降りますか? 市民を無差別に殺すような魔術師の連中に、戦時国際法なんて通じるとは思えませんけど」

苦しい笑みを浮かべる兵士を相手に、現場最高指揮官である彼は笑みで返した

「だが貴様の様に、冗談を言う余力はまだ残っているようだな。それを使う時が来たようだ」

「……バンザイ・アタックですか」

彼は答えず、ライフルで遠目に見える魔術師の方へ銃弾を放った

案の定、その弾丸は届かない。直進していた弾丸は明後日の方へ向かう

「今までの所、我々の脅威順では、クソ魔術師共よりも、奴らの味方をしている天使共の方が上だ。純粋な力以外でもな。何故か判るか?」

「……いえ」

「今も見ただろう? 魔術師の連中は、その体は人間だ。エンジェルではない。つまり弾丸が当れば死ぬということだ。現に、僅かだが弾丸を食らった魔術師もある。軽率だったのだろうがな」

「だからこそ、自らの体を強化したり、その前に銃弾を叩き落とす必要があるのだ。そして今までの経験から我々が知っているのは、奴らには個人規模で専門分野があり、自分の分野以外は大したことは無いということ。丁度、軍に兵科があるように」

ライフルで狙いをつけ、再度引き金を引く。今度は違う方法、瓦礫がそのまま固まったような木偶人形が現れて、代わりにその銃弾を受け止めた

それを見て、彼はフム、と息を吐いた

「奴らには魔力などというファンタジックなエネルギー量があるらしい。銃弾を弾く壁を作るのに、同じ消費量なら、一人一人の前に壁を作るよりは、少々狭くとも密集して、一人分の壁に複数人で隠れる方が効率がいい。だから敵は集団でまとまって、その防御手段の効率を上げ、いちいち弾と火薬を別々に込めないと撃てないマスケット時代の掃射方法に近い、一列が一斉攻撃をするとすぐさま二列目が前に出て第二波を放つと言う事を繰り返す、古い戦い方をしているのだ」

「中には万能な奴もいれば、大きな力を使える奴もいるだろうが、全員がそうならまず集団戦など選ばん。つまり一人一人で見れば攻撃可能限界と防御可能限界は狭いと言う事だろう」

「つまり、その限界を超える様に、魔力とやらが尽きるまで叩き続けるという手段を用いれば良い、と。それで突撃ですか」

中佐は、下士官の言葉に頷いて、ライフルを拾い近距離射撃用炸裂弾のアタッチメントを取り付ける

「その為の最低数の人員が、まだ残っている。だがその最低数の人数ではこれ以上守れない。この場の正答は一択、しかも非常に分の悪い解法しか残されてないのだ」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1390.56 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice