過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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[saga sage]
2011/03/29(火) 05:06:30.25 ID:d+Glc2LZP
「タグゲーム(鬼ごっこ)はそろそろ終わりにしようか、お嬢ちゃん?」
逃げたは良いが、子供の行動能力など上限が知れている
このNYと言う場所が彼女にとってホームグラウンドだったとしても、追跡者には不慣れな場所であったとしても
根本的に日常のNYでは無く、そこらかしこが倒壊していたり、道が塞がっていたりして、結局その少女は袋小路に追い詰められてしまった
壁を背に振り返ると、もう男は目の前だった
再び、恐怖で身動きが取れなくなる。最も、この状況では小石程度の瓦礫を拾って投げつける程度しか、彼女には抵抗手段が無いのだが
「心配しなくてもいい。地獄へ行くのは一瞬だ」
そう言って笑う男。立った一人の少女を追い回して殺す事に、変態的な楽しみでも感じてしまったようだった
男を喜ばすには十分な表情を少女が浮かべると、ローマの男は脅すようにわざと音を立てて近づく
その恐怖で遂に少女が失禁すると、男の笑いは今までで最高潮になり
三首の犬の彫刻が施された杖をこれ見よがしに振って、青い灯がともった
「フ、ヒヒッ。……わ、我らが神を騙る、邪なる者への審判は」
三つ首の彫刻を纏っていた青光が伸長して、まるでホログラムを思わせる精巧で大きな犬が現れた
「当然、地獄だ。地獄の番犬に招かれ永遠の苦痛を味わいたまえ! 終末間際の我が術式は、すこぶる調子が良いぞ!」
ローマ正教の男の横に、5m程の青く半透明な番犬。そのその犬の首が3つに増え、更にそれぞれが3つに増えて、あっという間に50近くへと頭部が増える
少女は、最早言葉も出ない。自分はこの犬に食われるかして、間違いなく死ぬ
死ぬ、と言う概念は、まだ幼い彼女の中では不完全だが、今までにいくつも見てきた。死んで動かなくなった人々や、バラバラに四散した人々、そして自らの母の惨状が脳裏を巡る
その表情を見て、男の嬉心は更に増長していく
増長は、慢心を生んだ。最早男にはこの少女が死にゆく姿しか予見できない
半透明の犬の無数の牙が、今まさに少女の体を食い散らかそうとした瞬間
「そこらへんにしとくのよな、ロリペド野郎」
男の背中に斬撃が加わった
少女に完全に気を取られてしまっていた魔術師は、今まで米軍以外に立ちはだかるものが無かったということも有って、前のめりに倒れる
一方斬った側では、裂傷についても術式で補助していたのにもかかわらず、手応えは殴打のものだけだった
「ふん。こんな奴でも、曲がりなりにもローマの精鋭のようなのよな」
倒れた男の衣類には最低限の防御術式も組み込まれていたらしく、剣には一滴の血も付着していない。致命傷にならなかった
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