過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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876:予定通りに書こうとしたら全く無理でしたでござる[saga sage]
2011/09/22(木) 04:56:27.79 ID:XtBQm+XVP
刀夜「こちらとしては、フィアンマ本人が来て欲しいところだが」

団長「望み薄だな。交渉にいきなり最重要人物が、などとは」

刀夜「そうだね、とても稀有だ。しかし外の様子をみると、そうは言っていられない」

団長「……何処かの誰かのように、民衆を簡単に、しかも短時間にまとめ上げられれば、衝突は簡単に避けられるだろうがな」

刀夜「良く調べているじゃないか。脅しとしても効果絶大だよ」

団長「随分余裕のある口ぶりをしてくれる」

刀夜「いやいや、驚いているのさ。王家という求心力を失ったロンドンを守らなければならない君の反応は、それで正しい。注意深い視点、私を疑うのは必要さ」

団長「所詮、軍属であって政治家ではないからな、私は。それくらいは許して貰おう。戦略的互恵関係、とでも考えて欲しい」

刀夜「互恵関係、大いに結構だよ。残された僅かな人類で争うなんて不幸は避けられるべきだ。そして、君のご提案には悪いが、短時間で強引にまとめ上げるなんて離れ業は出来そうにない」

団長「元より当てになどしていない。だが、流石に暴徒を即座に鎮めるのは、厳しいか」

刀夜「ああ。便利な装置も無ければ、構築をする時間もなさそうだ。元々、少数の声の大きな人間を操って最終的に大衆心理を操ると言う形式なんだ、私が行ったことは。本質的な心理誘導や催眠ではない。だから時間も手間も少なくて済むのだが、今は数も主張も多用ぎる。その上にアレの問題もある」

そう言って、カップの紅茶を口に近づけて、紅茶として相応しくないその熱さを痛覚を持って感じて、彼は窓の外を少し天空の方に傾けて指を向けた

団長「……? アレ、とは何だ」

ふーふーと息を吹きかけて紅茶と格闘しながら、彼は淡々と言う

刀夜「今は見えないが、丁度24時間後といったところだな。落ちてくるのは」

団長「落ちてくるだと?」

刀夜「隕石だよ。しかも、困ったことに100km超の幅がある大物だ」

団長「100キロッ……!?」

刀夜「それを何とかしない限り、ずっとこのままこのモスクワに居ることになる。地球上はこの先数百年焼け野原になるだろうからな」

団長「ざっと見積もっても、このモスクワ州の総人口は現在数百万人規模まで膨れ上がっている。仮に非常用の備蓄食料が開放されたとしても、とても長く持ちはしない。地に降りない限り、食糧問題は解決しないというのに、今度は隕石だと……」

余程神は我々を裁きたいらしい、と騎士団長は額を抑えつつ、首を振る

刀夜「このモスクワだって安全かどうか分かりはしない。その確認の為にも、交渉相手はフィアンマ本人が良いんだがね」

そう言って、騎士団長を横目で見つめて、彼は注いだ紅茶で口を火傷した


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