過去ログ - 唯「直死の魔眼――?」
1- 20
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/07(月) 19:15:53.62 ID:/pwNr4Li0
 そうしてぼんやりとした心持ちのままふらふらと歩いていると、
何度目かの振動が上着のポケットを震わせた。

 ―――――心配性だなぁ。

 確認するまでもなく、それは世話焼きの妹からのものだろう。
 黙って出てきたのは少し悪いかな、と思うけれど、そういうお節介を面倒に感じるときもある。
 特にこういった月の綺麗な夜には、大嫌いな孤独に身を埋めてしまいたくなるから―――


唯「……………」


 建築途中の高層ビルの屋上で、クレーンが満月を吊り上げているのが見える。
 空は町明かりに照らされて、勿体振るみたいに星の光をその向こうへと仕舞いこんでいた。
 鼻をくすぐる水と土の匂い。
 微弱な月明かりだけが光源になり――それさえ消えれば、すべてが闇へ溶けてしまいそうな


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
63Res/35.48 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice