過去ログ - 澪「私と唯とギー太とエリザベスとベッドと部屋」
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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:07:46.78 ID:MjAwUwlio
私は慌ててベッドから這い出した。

「ごめん唯!先に顔洗ってくる!」

床の上に散乱した服の中から自分のラグランと下着だけを掴んで、私は洗面所に逃げ込んだ。
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:10:28.26 ID:MjAwUwlio
昨日までの私と唯、今日からの私と唯は、もう全く違うものとしてここにいる。

昨日は……
そうだ、私は講義が終わった後レコードショップで、律が話していた、ザスミスの元ギタリストが加入したバンドのCDを買って、
その後はいつも通りスタジオでみんなと練習して、それからムギと律はバイトに行って、私は唯と二人でファミレスに入ってお夕飯を食べた。
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:14:26.72 ID:MjAwUwlio
ファミレスを出た後、特に用事もなかった私はそのまま唯の部屋に転がり込んで、二人でゲームをして、それからテレビを見た。

あのバラエティー番組、面白かったな。
私も唯も大笑いしたっけ。

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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:16:30.44 ID:MjAwUwlio
唯が部屋に戻ると、私は唯の髪にドライヤーをあててあげた。
水分を吸った茶色の柔らかい髪はしんなりしていて、私の指の間を滑った。
ハーブの甘い匂いがして、私はどこのシャンプーを使っているのか唯に訊ねた。
唯は「ムギちゃんに貰ったんだ」と答えた。
そう言えば、唯とムギは癖毛仲間ということでよく髪の話をしていた。
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:20:14.61 ID:MjAwUwlio
程よい暗さの中で、私は唯と色んな事を話した。

大学のこと、バンドのこと、梓のこと、今流れている曲のこと、将来のこと。

眠気が強くなってきたらしく、唯はだんだんとゆっくり話すようになっていって、ほとんど私の言葉に相槌をうつだけだったけど、将来の話になると途端に饒舌になった。
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:23:55.99 ID:MjAwUwlio
高校に入った時も大学に入った時も、唯の頭には希望しかなかったように私には思えていた。


唯が話し始めると、今度は私が相槌をうつだけになった。

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16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:27:14.59 ID:MjAwUwlio
唯は、宝箱を開ける順番が判らないと言った。

普通の人にも、例えば私にはドアという形で、宝箱は見えている。

とりあえず目の前にある宝箱を手当たり次第に開けていけば、真っ当な人生を歩めるようにこの世界は出来ている。
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:29:25.17 ID:MjAwUwlio
「でも、あずにゃんは寂しそうだったよ」

梓が寂しいと思った理由はなんとなくわかる。
私も、前に律が、彼氏が出来たフリをした時は嫌な気持ちになった。
私に一言も相談してくれなかったこと、律が私の知らない世界に属してしまったこと、私達をないがしろにしたこと、全部嫌だった。
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:31:54.64 ID:MjAwUwlio
唯は言った。

「結婚できないかもしれない」
「一生キスもしないまま死んじゃうかもしれない」
「澪ちゃん、私、どうしたらいいんだろう」
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:35:39.37 ID:MjAwUwlio
何かしなくちゃいけない。
私は恋愛できるのかな?
してもいいのかな?
誰かに怒られたらどうしよう。

以下略



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