過去ログ - 澪「私と唯とギー太とエリザベスとベッドと部屋」
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:20:14.61 ID:MjAwUwlio
程よい暗さの中で、私は唯と色んな事を話した。

大学のこと、バンドのこと、梓のこと、今流れている曲のこと、将来のこと。

眠気が強くなってきたらしく、唯はだんだんとゆっくり話すようになっていって、ほとんど私の言葉に相槌をうつだけだったけど、将来の話になると途端に饒舌になった。
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:23:55.99 ID:MjAwUwlio
高校に入った時も大学に入った時も、唯の頭には希望しかなかったように私には思えていた。


唯が話し始めると、今度は私が相槌をうつだけになった。

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:27:14.59 ID:MjAwUwlio
唯は、宝箱を開ける順番が判らないと言った。

普通の人にも、例えば私にはドアという形で、宝箱は見えている。

とりあえず目の前にある宝箱を手当たり次第に開けていけば、真っ当な人生を歩めるようにこの世界は出来ている。
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:29:25.17 ID:MjAwUwlio
「でも、あずにゃんは寂しそうだったよ」

梓が寂しいと思った理由はなんとなくわかる。
私も、前に律が、彼氏が出来たフリをした時は嫌な気持ちになった。
私に一言も相談してくれなかったこと、律が私の知らない世界に属してしまったこと、私達をないがしろにしたこと、全部嫌だった。
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:31:54.64 ID:MjAwUwlio
唯は言った。

「結婚できないかもしれない」
「一生キスもしないまま死んじゃうかもしれない」
「澪ちゃん、私、どうしたらいいんだろう」
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:35:39.37 ID:MjAwUwlio
何かしなくちゃいけない。
私は恋愛できるのかな?
してもいいのかな?
誰かに怒られたらどうしよう。

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20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:38:11.11 ID:MjAwUwlio
暗がりの中で唯は身体を起こして、視線で私にすがってきた。

しばらく無言で見つめあった後、どちらからともなく慰めるような抱擁をした。

唯は、梓やムギ、それに律や和にもよく抱きついていたけど、私が唯とこういうスキンシップをするのはもしかしたらこれが初めてだったかもしれない。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:40:21.03 ID:MjAwUwlio
何度も唇を重ねていると、自分の呼吸が荒くなっていくのがわかった。
最初は深く吸い込むように、それから段々と浅く、速くなっていった。
唯の舌が私の口の中に入ってきた時、もう私は考えるのを止めていた。
舌を吸い合ったり、歯の裏を舐めたり、そうやってお互いが気持ちよくなれる方法を探った。

以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:42:18.29 ID:MjAwUwlio
疲れ果てるまで行為を続けて、私はいつの間にか眠ってしまい、目を覚ましてから冷静になって、そして今こうしてみっともなく洗面所でうずくまっている。

他にやりようはなかったのかな?
不安から逃げて、唯を助けて、それにはああいうやり方しかなかったのかな?

以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:45:02.09 ID:MjAwUwlio
「澪ちゃん?大丈夫?」

唯の声がする。
でも、唯の顔を見れない。
唯は可愛くて優しくて素直で、本当にいい子なのに、私はあんな事をしてしまって……いや、これは罪悪感なんかじゃない。
以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 01:47:42.58 ID:MjAwUwlio
何が……?」

顔を上げて、遠慮がちに唯を見た。
唯はもうちゃんと服を着ていて、頭はボサボサで、でもどこかすっきりした顔をしていた。

以下略



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