32:別人 ◆Q7pSHpMk.k[saga]
2011/03/19(土) 02:31:10.26 ID:qxoCbwh40
もしも五和に声があったなら、あらんかぎりの絶叫をしたに違いない。
「だってモルモットに、逃げるための機能は必要ないでしょう?」
そう言い放つと、テレスティーナは『学習装置』のスイッチを入れる。
「……、……!」
「だからぁ、声は出ねーっつてんだろーがよ!」
尚も叫ぶ五和にいらだったテレスティーナが、彼女の無防備な腹にひじ打ちを食らわした。
「!?」
あまりの痛みに痙攣する五和を見て、テレスティーナが嬉しそうに笑う。
「心配しなくても、あなたの言いたいことは脳波を読み取ってモニタリングしているわ」
「じゃないと、さすがに面白くないものね?」
精神の限界を超えたのか、それを聞いた五和が今度こそ完全に沈黙した。
「じゃ、実験開始よ。256の段階を用意してあるんだけど、せっかくだから最高記録の8は超えて頂戴」
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