90:別人 ◆Q7pSHpMk.k[saga]
2011/03/27(日) 02:26:28.46 ID:ZzKmd7ml0
テレスティーナが作り上げたこの兵器は、音を使った武器だが一般的な音響兵器ではない。
指向性の音波を投射する点に限れば同一と言えなくもないが、両者には決定的な違いがある。
すなわち単純に大音量で聴覚破壊をもたらす事と、一旦音を聞いて脳が意味を理解しなければならない事の差だ。
単純に音を聞かなければ、それだけで効果を無くしてしまうという欠点がこの兵器には存在していた。
「なるほど」
再び力を取り戻したアックアが、纏わりついていたクローンを弾き飛ばして立ち上がる。
「確かに貴様らの用意したあの音は恐ろしい」
「だが、所詮はただの鉄クズの塊。破壊してしまえばそれで終わりである」
逆転したはずの形勢が、本来の力関係に戻った。
しかし、アックアにはそれを誇る様子は見られない。
むしろ当然の展開として受け入れている。
「ここまでか」
そしてこれから始まるのは一方的な破壊。
「貴様らは、自ら進んで戦場へやってきた」
「当然、兵士としての覚悟は出来ていて当然である」
「……クソッ」
マイクの舌打ちは、直後に襲ってきた衝撃で掻き消えた。
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