過去ログ - とある魔術と木原数多2
1- 20
92:別人 ◆Q7pSHpMk.k[saga]
2011/03/27(日) 02:28:27.67 ID:ZzKmd7ml0

落ちていた『マクアフティル』を拾い、両手で握りしめる。

震える体を叱咤して、ショチトルは切っ先をアックアへ向けた。


「させない」

「勝てると思うのであるか?」


ショチトルとて魔術師だ。

自分に勝ち目がないことぐらい嫌というほど認識している。

だが、逃げるわけにはいかないのだ。


「絶対に、させはしない」

「ふむ……」

「こんな私を、すでに死んでいるはずだった私を」

「命がけで何度も守ってくれたエツァリお兄ちゃんに……手を出すことは許さない」


後ろには、今まで自分のために傷ついた大切な人がいるのだから。


「ショチトル! 何をしているんですか!?」

「大丈夫、エツァリお兄ちゃん。今度は私が守る番」


そう話しながら、彼女はわずかに振り返る。

覚悟を決めた人間特有の、儚い笑顔がそこにあった。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
480Res/180.77 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice