過去ログ - 男「なんか、シャワールームに人の気配がするんだけど」
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101:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/03/10(木) 02:03:56.39 ID:cPe3rXXYo
CFO「僕はさ、本当にただ楽しみだったんだよ」

CFO「創業者とは、僕が日本からイギリスに留学したときに知り合ったんだ。
 驚いたよ、世の中には、こんなに頭のいい人間がいるのかって。世界は広いって」

CFO「進歩しすぎた科学は、魔法と変わらない」

CFO「アイツは、僕には魔法使いに見えたんだ。それから、次にがっかりした。比べると自分は、ちっぽけだなって」

CFO「それでも、一つできる事があった。親父が銀行屋でね、お金って物の扱い方を、ちょっと人より詳しく知ってたんだ」

CFO「だから、創業者と二人で組んだんだ。
 アイツは、僕に魔法を見せてくれる。僕はアイツが魔法に打ち込めるように、時間と金を作ってやる。
 東洋の錬金術師と、英国の魔法使いのコンビって、言われたもんだ」

CFO「ただ、夢は覚めた」

CFO「あのWAIARTC(ワイアルテック:人工知性と人型機械製作技術の世界会議)の会場に僕もいたんだ。
 世界中の天才たちが一同に会して、毎日のように魔法の打ち合いだったよ。
 五日間の会議期間中、悲鳴が聞こえない日は無かった。
 もちろん『そんなすごい事ができるのか?!』って、良い悲鳴だ。
 これからはロボットの時代だ、人工知能と友達になれる世界が来るって、はしゃいだもんだ」

秘「しかし、WAIARTCは、人間主義を掲げる過激派組織の手によって、テロリズムの標的に」

CFO「うん。あれで世界の頭脳ともいうべき人たちが犠牲になってね、みんなが怖がって二の足踏むんだ。
 お陰で、あの頃には手の届きそうに見えた世界が、まだ――」



CFO「んー、いけないねぇ、歳をとると、昔のことばかり話し始める」

秘「いえ、かまいません」

CFO「ねえ秘書くん、この後はホテルに帰って休むだけだよね」

秘「はい。ご予定はありません」

CFO「違う違う。僕の予定じゃなくて、キミのだ」

秘「はい?」

CFO「良かったら、これから知り合いのやってる店に一緒に来ないかい?
 バーなんだけど、マスターが気持ちのいい奴でね、口直しに良いと思うんだけど」

秘「……そろそろお歳を考えてくださいませ。と、秘書としては言いますが」ぱちっ、しゅる


秘「アタシとしちゃー、しょうがない、年寄りに付き合ってやるかって、気分だ」にひひ

CFO「変わり身すごいよねぇ、キミは。まあ、うん、付き合ってください」

秘「おい、運転手。行き先変更だ。ちんたら走るなよ!
 Hurry! Hurry! Hurry!! Do you wanna get ass in your head!!
 って、銃は持ってきて無かったか……」



CFO「やっぱり、一人で行こうかなぁ……」ボソッ




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