過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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232:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/10(日) 03:06:22.83 ID:hMoZjPKRo

11月10日。

「症状が落ち着き熱も下がったので、今日から一般病棟へと移します。
 呼吸器は外れましたし、睡眠薬の投与は打ち切ったのでしばらくしたら目を覚ますでしょう」

朝、もはや日課となった見舞いへと向かうと、担当医や看護師たちが彼を無菌室から運び出しているところだった。
大分血色が戻り、安らかな寝息を立てている彼を見る限り、もう心配はいらないようだ。

上条に宛がわれた病室は綺麗な個室で、窓から柔らかな光が飛び込む暖かな部屋だった。
その中央に寝かされた上条を囲むように、自然とベッドの周りへと集まる。

「ただ、依然として体調が良くないことは同じなので、あまり彼の眠りを妨げるようなことはしないでくださいね」

彼が目を覚ましたらナースコールをしてください、と言い残して医者は去っていく。

「……私、こいつの寝顔初めて見た」

正確にはここまで安らかに眠る顔を、だろうか。
数度だけ見た寝顔は、「寝ている」というより「意識を失っている」と言ったほうが正しい状況下でのものが多かった。
そもそもそう言った状況でもなければ寝顔を見られるような関係ではないのだが。

「一週間以上眠り続けてるわけだし、とうまにはいい休息になったかも。
 だけど、怪我を治すいい機会だし起きてもしばらくは病院から出ないほうがいいかもしれないね」

「ただ、この方の場合は出席日数が問題なのでは? とミサカは懸念を表します」

「あー、それは問題よね。このままだと冬休み、春休みどころか来年の夏休みまで補習確定になったりして。最悪留年かも」



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