過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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240:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/10(日) 03:12:09.04 ID:hMoZjPKRo

あたりを静寂が支配した。
誰もが医者の言葉の意味を頭の中で反駁しているのだろう。
こらえきれず、美琴が呟いた。

「…………治るんですよね……?」

それは誰もが抱いた希望。
だが、医者は答えない。
沈黙による答えが示すものは、あまりに明確で。

「…………治りますよね……?」

「……人間に限らず、生きとし生けるものには、自己修復機能があります。
 例えば指を傷つけてしまっても、やがて血は止まりかさぶたとなり、そして元のように綺麗になります。
 だけども、限度があります。例えば指を切断してしまったら、それは自然に生えてくることはない」

「……でもっ、学園都市には世界最高峰の再生治療の技術があります……っ!!」

それはほぼ懇願に近い主張。
けれども、医者は首を横にふる。

「……学園都市の技術だって、万能ではありません。
 時間をかければ切断した腕は再生できます。潰れた内臓だって機械に代理をさせることもできます。
 ……それでも、脳は。脳だけは、未だ再生に成功したという例はないんです。
 それに、問題はそれだけではありません。
 仮に脳細胞を修復できたとしても、それだけでは意味が無いんです」



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