過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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296:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/13(水) 02:04:17.78 ID:9KzOTW+Oo

ステイル=マグヌスは美琴が去った後も、病室前の廊下で壁に背を預けていた。
やがてインデックスと入れ替わりに訪れた神裂や五和らが病室から出てきてどこかへ去ったのを見送った後、彼も病室へと入る。

部屋の主はベッドの上で半分体を起こし、何かを考え込むかのように腕を組み、目を閉じていた。

「やあ、上条当麻」

「…………ああ、どうも」

ステイルの声に顔を上げた上条は愛想笑いを返した後、首を捻る。

「えーと、どちらさまでしょう」

「ステイル=マグヌス。イギリス清教第零聖堂区、『必要悪の教会(ネセサリウス)』所属の魔術師さ」

「……インデックスの同僚か何かで?」

「昔はそうだった、かな。今となっては、僕にもよく分からない。
 彼女が同僚だと思ってくれれば、僕は嬉しいのだけれど」

「……はぁ」

彼らの事情は、上条には良く分からない。

「……自己紹介ついでだけど、僕や彼女のような魔術師には真名のほかにもう一つ名前があるんだ。
 例え全てを敵に回したとしても叶えたい望みを胸に刻み、誓いの証として名乗るもう一つの名前、『魔法名』が」

「まほうめい?」

「そう。例えば僕の場合だとね」

懐をまさぐり、ルーンの刻まれたカードを取り出す。
上条には得体の知れぬそのカードを、ステイルは頭上へと放り投げる。

「『Fortis931(我が名が最強である理由をここに証明する)』」

刹那、カードが描いた軌跡に紅蓮が走る。

「それが僕の魔法名で、殺し名さ」

そして、ステイルはそれを上条目がけて振りおろした。



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