過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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339:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/17(日) 02:32:24.68 ID:6dTTluKVo

「まあそちらに関しては警備員が特別チームを組んで広域捜査をしているそうですし、風紀委員の仕事ではないそうですの。
 ……お姉様? いかがなさいましたの?」

「……え? ああ。ううん。何でもないわ。続けて続けて」

「?? ええと、行方不明になっている学生はレベル5の方々だけではございませんの。
 例えばお姉様が普段から気にかけてらっしゃる、あの類じn……殿方や、そのクラスメイトさんも行方不明になっていたそうですわ。
 クラスメイトさん、舞夏さんのお兄様だそうですが、こちらについては数日前にふらりと帰ってこられたそうですが」

「あいつは今入院してるわよ。外で大怪我して入院してて、今日学園都市内に転院だって」

「あらそうでしたの? ……それにしても、良くご存じで」

「まあそりゃあ、ね」

じとーっと見つめてくる白井の視線に、たじたじになってしまう。
言外に「どうして知っているのか」と問う視線に、どう答えるべきか。
当然だが馬鹿正直には話せない。
「メールのやりとりをしてた」と言えば、目の前の後輩は必ず騒ぐだろう。

どうにかうまい言い訳をしようとして、頭に浮かんだのは大覇星祭の時に幾度か会話した上条の両親の姿。

「あ、あいつのお母さんとうちの母が仲良いのよ」

「ッ!? ま、まさかあの殿方とは家族ぐるみの付き合いとかいう奴ですの……?」

「ち、違うわよ!? 夏休みにあいつの実家が確かガス爆発で吹き飛んで、それで引っ越してきた先が私の実家の近くだっただけで!」

「家まで近いですとぉっ!? ……ふ、ふふ、あの類人猿めぇ、とぼけた顔して着々と外堀を埋めにかかっているとは……なんたる策士ッ!
 ……いいでしょう、この白井黒子、あなたの挑戦を正面から受けて立ちそして粉砕してくれるわァッ!!」

「人の話を聞けやこらァ!!」

再びトランスし始めた後輩を斜め四十五度チョップで修正しつつ、美琴は想いを馳せる。
今頃は、上条当麻が両親と対面しているはずだ。
あの優しそうな両親が哀しむさまは見たくない。
そして、それを見てあの少年が傷つくさまは、もっと見たくない。



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