過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
[sage saga]
2011/04/17(日) 02:48:32.96 ID:6dTTluKVo
結局、上条夫妻は一度も神裂のことを責めなかった。
彼女だけではなく、魔術サイドの誰に対しても、恨み事は吐かなかった。
中には理不尽とも言える仕打ち(神裂個人としては、償いきれるものではないと思っている)もあったにも拘らず、だ。
だが、それこそが上条当麻の両親たる所以なのかもしれない。
争いが終わればノーサイド、殺し合った相手でさえ、危機に陥れば助けに行く。
それが上条当麻という男なのだから。
病院を立ち去った神裂は、一度だけ振り返り、上条当麻がいるであろう病室を仰ぎ見る。
聖人の視力は、ちょうど病室から外を眺めていた上条の顔をとらえた。
恐らく、向こうからはこちらの姿は視認できないであろう。
(……見ていてください)
これから彼と会う機会は、そう何度も訪れないかもしれない。
だけどもそんなことはそもそも問題にすらならない。
大事なのは、彼から学んだことをどう活かしていくかということ。
(私は、もっともっと強くなります)
体も、心も、研ぎ澄まされた日本刀のように鍛え上げる。
それでこそ、彼に報いることができるだろう。
共に闘った記憶。
己に対する宣言。
そして心の奥に潜む想い。
これら全てを抱きしめ、彼女は前を向いた。
その後はもう、振り返らない。
この日。
極東の聖人神裂火織は、その人生において新たなる大きな一歩を踏み出した。
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