過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2011/03/10(木) 23:23:52.09 ID:PFiwFxcvo
「方角が分かれば多少は楽かも知れませんけど、距離が分からないことにはなんとも。
もしかしたら、何百キロも向こうかもしれませんよ?」
「だったら、虱つぶしに探せばいいわ。
それに、何も自分の眼だけで探す必要もないのよ」
「魔術は役に立たないのよ? 恐らく千里眼のような魔術だって破壊されてしまうんじゃない」
「超能力だってそうでしょうね。だったら、超能力もマジュツも使わない方法で探せばいいのよ」
「まさか飛行機でも使うのですか? とミサカは訊ねます」
「いいえ、使うのは飛行機よりももっと高い所にあるもの、よ」
美琴は天井を、正確にはそのはるか上空を指さす
その言葉に10777号は手を打つが、魔術師の少女たちはぎょっとする。
「む、む、む、無茶ですって。私たちは自前じゃそんなもの用意できませんし、どこも使わせてなんかくれませんよ!」
「そうよ。そんなものを奪おうものなら、一瞬で軍隊が飛んでくるわよ!」
「いちいち許可なんてめんどくさいものは取らないし、痕跡だって残さない」
美琴はポケットから自らの携帯電話を取り出した。
カエルのデザインの本体から揺れるのは、上条のものと色違いのストラップ。
それを一瞬だけ寂しそうに見つめると、気を取り直したように反対の手でPDAを掴みあげる。
「『超電磁砲』の真髄、見せてあげる」
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