過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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2011/04/27(水) 01:53:22.22 ID:gloHf2zso
冥土帰しの病院に存在するいくつかの病棟のうちの背の低い建物の屋上には、入院患者たちが心を休めるための庭園がある。
中央に配置された大きなビオトープを中心に花壇や遊歩道が設置され、大きな木々の下にはベンチが置かれている。
消毒液の匂いがする院内に日がな閉じこもるよりは、陽光を浴び、風の匂いに心を委ねる方が治りも早いのだろう。
午後四時。日が陰ってきた中庭に、人の姿はほとんどない。
以下略
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2011/04/27(水) 01:54:55.51 ID:gloHf2zso
「あの方が電話をかけている間、お姉様は何をしているつもりですか、とミサカは訊ねます」
「そうねぇ、どうしようかしら」
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2011/04/27(水) 01:56:42.59 ID:gloHf2zso
病院の中庭に、つたないバイオリンの音が流れる。
美琴に補助された10777号がバイオリンでぎこちなく奏でた音だ。
「……そうそう、中々上手いじゃない。まずは弦を正しい角度で弾くことが大事なの。
以下略
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2011/04/27(水) 01:57:35.98 ID:gloHf2zso
美琴が弾いているのは盛夏祭で弾いたものではなく、誰でもすぐに思い至る一般受けするような有名な曲だ。
ただし、それとなく細かなアレンジが随所に施してある。
オープンキャンパスでの演奏という話を引き受けた時、盛夏祭の時の曲ではダメかと意見をしたのだが、
「君ならできる」という教師陣の熱意に押し切られ、つい了承してしまった。
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2011/04/27(水) 01:58:56.32 ID:gloHf2zso
上条が差し出した携帯を、若干慌てながら受け取る。
どうしよう。
電話しているから気にしないだろうと思っていた演奏を大部分聴いていたらしい。
恋する少女としてはわりと緊急事態である。
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2011/04/27(水) 01:59:25.56 ID:gloHf2zso
演奏が終わり、美琴がやや演技がかった感じに礼をすると、上条と10777号の拍手が起こる。
「ど、どーよ。ざっとこんなものかしら」
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2011/04/27(水) 02:00:23.41 ID:gloHf2zso
「さ、バイオリンの話はこれでおしまい。
それより、あの子と何を話してたの? 結構長く話してたわよね」
「うーん、何って言われても、いろいろ、かなぁ……」
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2011/04/27(水) 02:01:19.96 ID:gloHf2zso
「──そろそろ面会時間も終わるころよね」
「そういえばそうだな」
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2011/04/27(水) 02:02:01.90 ID:gloHf2zso
帰り道、暗くなった道を美琴は急ぐ。
バイオリンケースのせいで思うように走れず、予想外に時間を食ってしまった。
冬が近づき日が沈むのが早まりつつあるため、門限もそれに合わせて早くなっている。
急がなければ制裁を喰らうかもしれない。
以下略
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2011/04/27(水) 02:02:47.97 ID:gloHf2zso
【TO】インデックス
【sub】どーいたしまして
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