過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/10(木) 23:33:41.84 ID:PFiwFxcvo
「アイツの携帯の在りかは」

そのメールを開封した美琴が、その内容を読み上げる。
手際の良いレッサーが、マーカーを片手にテーブル上に地図を広げた。

「……東に約15キロ」

現在地から東へとまっすぐ赤い線を引いていく。
そこは山の中。
どうみても海へと落ちた上条当麻がいそうな場所ではない。

「……北へ30キロ」

線を伸ばした先から、今度は北へと線を引いていく。
海岸線を越え、そこは北極海。
陸地から離れているわけではないものの、海上、あるいは海中であることは間違いがない。

とはいえ、ある程度の目安はついたのだ。
あとはこの地点をしらみつぶしに探せばよい。

と美琴に言おうとしたところで、レッサーは彼女の異変に気付いた。
携帯電話を握りしめたまま、美琴はうつむいていた。
その頬を伝うのは一筋の涙。

ただならぬ異変に、レッサーは美琴の背後へと回りこみ、携帯電話を覗き込んだ。
書かれていたのは、現在地と相手の居場所の相対位置。
簡単な地図と矢印のほかに、X、Y、Zと項目に分けられた数字が書いてある。
Xは約15000、Yは約30000ほどの数字であることから、これは恐らく相対的な距離を表しているのだろう。

そして、レッサーは一番下の項目の数字を見て、声を失くす。

『Z:−200』


美琴は声を震わせて言った。

「……………………………………………………水深、200mのところ」


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