過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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(千葉県)
[saga]
2011/05/04(水) 02:57:02.76 ID:bFibk2Mzo
「脳の構造上の問題ですと、やはり精神系の能力では限度がありますわ。
お医者さまにお任せするのが一番ではないでしょうか?」
それでも、以前の記憶が脳の中に残っていると言うのは大変な朗報だ。
その『情報』を持つ脳細胞が少なからず生き残っており、生きてさえいれば治療の糸口は必ず見つかるはずだ。
これは大きな成果だろう。
「……だけど、それだとあなたが泣き叫んだ理由にはならないわよね」
「それは……」
再び目を伏せる心理掌握。
「……わたくしにもよく分かりませんの」
上条の記憶の回廊を歩いた。
その果てに、過去と現在を断絶する大きな亀裂を見つけた。
古い記憶を収めた対岸の回廊に飛び移ろうとして、不可視の障壁に阻まれた。
そして次の瞬間、上条の腕の中にいた。
自己分析した限りでは何も取り乱す要素はないはずだ。
となれば取り乱すような"何か"があったはずなのだが、その"何か"はまったく記憶にはない。
何も不自然なところはないのに、この奇妙な気持ち悪さはなんなのだろう。
仮説として、「自分以上の能力で精神に干渉された」と考えることはできる。
だがこの学園都市で最高の心理系能力者は自分だし、目の前にいる二人は心理系能力者ではない。
自分で自分の頭の中を探ってみたところで、その証拠となるようなものは何一つ見つからない。
ならば、やはり何もなかったのか。
心理掌握は釈然としないものを抱え、かぶりを振った。
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